（８）新大陸の時代へ

スペイン・グラナダ（イスラム）陥落 8-1西暦１４９２年。世界的な重大事件が次々に起こった年である。8-2一月（いちがつ）グラナダ陥落（かんらく）、8-3イスラム勢力はここに西欧最後の拠点を奪われ、8-4イベリヤ半島から最終的に追い落とされた。8-5スペインは国民統一を完成し、8-6一大強国として歴史の檜（ひのき）舞台（ぶたい）に登場する。 コロンブス新大陸上陸 8-7そのスペイン王室の意を体（てい）して、8-8イタリヤ人航海者クリストフォロ・コロンボ（通称クリストファー・コロンブス）率いる三隻の帆船（はんせん）が大西洋を一路（いちろ）西へと漕ぎ出したのはその年の夏、8-9艱難辛苦（かんなん・しんく）の末（すえ）陸地にたどり着いたのは秋も深まる十月十二日払暁（ふつぎょう：夜明け方）、8-10コロンボはインドの一部と信じたが、8-11それは当時まだ誰も夢想だにしなかった広大な未知の大陸であった。 8-12この「新大陸発見」の歴史的意義は今日（こんにち）では誰でも知っているが、8-13当時はまだ遠い海の彼方の奇譚（きたん：奇談）と受け取られるだけで、8-14アメリカがその後の世界とイタリヤの歴史にどれほど大きな影響を及ぼすかを予想できる人は誰もなかった。8-15船団を送り出したスペインは、8-16旧アラゴン国王フェルナンドと旧カスティーリャ女王イサベラの共治体制にあったが、8-17王はコロンボが黄金を持ち帰ること、8-18女王はその地の住民をキリスト教に改宗させることだけしか期待しておらず、8-19彼らの関心は大洋の彼方の新世界よりも、8-20旧世界の中心ローマに向かっていた。 アレクサンデル六世 8-21というのもこの年（とし）の八月、8-22コロンボの出航とほぼ同時期に行われた教皇選挙でスペイン人枢機卿ロドリゴ・ボルジアが選出され、8-23アレクサンデル六世を名乗って就位したからである。

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謝辞ミチオ・自己研鑽資料

2016/1/24 （笹倉宗）聖母マリヤ福音教会代表　笹倉正義 通称：「オリジナル教会」　「ささくら修道会」 2017/2/19