（２２）システィーナ礼拝堂の天井(てんじょう)画

22-1ローマに大理石（だいりせき）がどんどん運び込まれてきたから、22-2びっくりしたのはブラマンテである。22-3こんな記念廟（きねんびょう）計画に資金を食われては、22-4サン・ピエトロ大聖堂全面（ぜんめん）大改築のプランは実現がおぼつかなくなる。22-5第一、こんなばかでかい廟墓をどこに据え付けるつもりだ。22-6まず大聖堂を建てないと置く場所もないじゃないか。22-7そう言われればその通りだから、22-8ユリウスも熱から冷めずにはいられなかった。 22-9だが、奴（やつ）には代わりにどんな仕事をさせたものか。22-10バチカン宮（ぐう）システィーナ礼拝堂の天井画（てんじょう・が）はいかがでしょう、22-11彼は彫刻だけでなく、22-12フレスコ画の名手（めいしゅ）でもあると、22-13もっぱらの評判でございます。 ラファエロの仕事 22-14ちょうどその頃、22-15ブラマンテの郷里（きょうり）の後輩（こうはい）ラファエロが、22-16バチカン宮の教皇居室（きょしつ）の装飾に当たっていた。 22-17すでに制作に入っていたのに費用が急に出なくなったから、22-18ミケランジェロは憤激（ふんげき）し、22-19教皇に直接談判（だんぱん）に赴（おもむ）いて門前払（もんぜんばら）いを食わされ、22-20怒り狂って職場放棄（ほうき）、22-21無断（むだん）でフィレンツェに帰ってしまう。22-22教皇庁の独裁者も激怒し、22-23何が何でもあの偏屈（へんくつ）の天才を意に従えようと、22-24フィレンツェ政府に圧力をかけ、22-25武力行使も辞さずと恫喝（どうかつ）。22-26慌（あわ）てふためいた正義の旗手（フィレンツェ首相のこと）は、22-27むくれかえる彫刻家を泣き落とし、22-28結局ミケランジェロは教皇に詫（わ）びを入れ、22-29ローマへ帰って、22-30意に染まぬ天井画に取り組まねばならなくなったが、22-31その原因はすべてブラマンテの悪意の讒言（ざんげん）であるとむりやり信じ込み、22-32彼とその子分（こぶん）のラファエロに対して敵意をむき出しにする。

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謝辞ミチオ・自己研鑽資料

2016/1/31 （笹倉宗）聖母マリヤ福音教会代表　笹倉正義 通称：「オリジナル教会」　「ささくら修道会」 2017/2/19