（１２） （１２）
| 12-1彼が創り出した新しいスタイルは、ヨーロッパ文化の新潮流にぴったり合致していた。12-2バロック様式は全欧に広がり、その発祥（はっしょう）地であるローマの町並みも、バロックに衣替えした。12-3彼の死後五十年、ナボーナ広場も現在の姿に整備されて、ローマ・バロックを象徴する眺めとなった。12-4その広場を北へ抜けて少し歩くと川べりに出る。 12-5旅に病んで夢は枯野を駆けめぐる。12-6カラバッジョの末期（まつご）の夢は、このテベレの河岸（かがん）を駆け回っていたのであろうか。12-7河畔（かはん）の道を左に取ると、まもなく聖天使城の前に来る。12-8秋日和（あきびより）の静かな午後には、その巨大な円筒形の建物の姿が水面に映（うつ）って、ゆらゆら揺れる。12-9その頂上には、大教皇グレゴリウスが見たあの聖天使が、剣を鞘に収めようとしている。12-10私はその背後に、四頭立ての馬車を駆って天駆ける古代の皇帝の姿を見る。12-11そして聖天使城は、長い長い物語をまた語り始める・・・・。（完） |
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| 謝辞ミチオ・自己研鑽資料 |
| 2016/5/7 （笹倉宗）聖母マリヤ福音教会代表 笹倉正義 通称：「オリジナル教会」 「ささくら修道会」 2017/3/4 |