（１）コロンブスの （１）コロンブスの
| 1-1コロンブスは結局、航海者としてイタリヤで育てられ、新航路開発についての主要な情報をイタリヤ人学者から教えられ、イタリヤの銀行が融資した金で航海費用をまかなって船出し、歴史的大発見をやってのけた。1-2スペイン王が彼に与えたのは、三隻の帆船と王国の権威だけだったが、この発見の成果はすべてスペインが独占することとなり、イタリヤはこの発見によって何も得るものがなく、かえって新大陸の金銀の流入のために大損害を受けることになった。 1-3こんなことならジェノバ共和国がコロンブスの計画を国家事業として後援すればよかったのに、と思う人もあろうが、この共和国は国家としてはひどく弱体であって、そんな冒険に乗り出せるような覇気も実力もなかったから、コロンブスだってそんな国家を頼りにしようとは決して思わなかったのである。1-4そして、他のイタリヤ諸国も、大なり小なり同じ状況の中で、ひたすら保身（ほしん）だけを考えていた。 1-5それでもまだイタリヤはヨーロッパではいちばん裕福な地域であって、ジェノバ、ベネチヤ、フィレンツェ、シエナの銀行にはうなるほど金（かね）があったが、彼らは自分たちが直接事業に乗り出すよりも、他国の王様にリスクを背負わせて、利息を手に入れるほうが安全だと思っていたから、コロンブスに直接資金を提供することなど考えてもみなかったに違いない。1-6こうしてイタリヤは奈落（ならく）の底へと落ちていく。 |
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| 謝辞ミチオ・自己研鑽資料 |
| 2016/5/6 （笹倉宗）聖母マリヤ福音教会代表 笹倉正義 通称：「オリジナル教会」 「ささくら修道会」 2017/3/4 |