（１１） （１１）
| 11-1コロンブスはフランチェスコ修道会の組織をたどって11-2女王に接近する手がかりをつかみ、11-3熱弁を振るって自分の計画の賛同者を増やしていった。11-4メディセナリ公やセビーリャ大司教デサらの要人（ようじん）が、11-5彼の話に耳を傾けるようになり、11-6女王イサベルに彼を推挙してくれた。11-7女王はポルトガル王と同じく、11-8西へ航海してアジアに達しようとするコロンブスの提案を、11-9専門委員会に付託して、答申（とうしん）を求めた。11-10コロンブスの計算の間違いは、スペインの委員会でも問題となり、11-11危（あや）うく却下（きゃっか）の結論が出そうになったが、11-12デサが頑張ってコロンブスを擁護（ようご）、なんとか決定を引き延ばした。 11-13西暦１４８７年、マラガの陣営でイサベル女王に拝謁（はいえつ）を許されたとき、11-14コロンブスは夢の実現に大きな期待を抱いたが、11-15待てど暮らせど女王様からは何の沙汰（さた）も下らず、11-16五年の歳月を空費（くうひ）しなければならなかったのである。 11-17コロンブスはポルトガルとの交渉再開を図ったり、11-18弟バルトロメオをイギリスとフランスに遣（や）って、11-19援助を要請させたりしたが、いずれも実りがなかった。11-20西回りアジア航路の計画を立ててから実に十数年、11-21コロンブスは後援者（こうえんしゃ）を求めて苦闘してきたが、11-22西暦１４９１年にはすべての希望が断ち切られたように思われた。 11-23メディセナリ公の館に居候（いそうろう）しながら、11-24それでも彼は夢への執着（しゅうちゃく）を捨てることができず、11-25マルコ・ポーロ「東方見聞録」、ピッコロミニ「世界誌」などの地理書を読みふけり、11-26二千カ所以上も書込みをしている。 11-27西暦１４９２年１月グラナダ陥落。11-28ついにイスラム勢力はイベリヤ半島から姿をけすことになったが、11-29スペインもこの戦いで財政が底をついていた。11-30コロンブスはグラナダ開城の儀式に参列したが、11-31女王の顧問会議はすでに請願却下を決定していた。11-32失望したコロンブスはフランス王に対して最後の努力を傾けるべく、出発の用意をしていた。 11-33その時、女王の使いが彼を宮廷へ呼び戻しにやってきた。11-34新たな支援者が現れて、女王説得に成功したのだ。11-35その人の名は、アラゴン王の財務官ルイス・デ・サンタルヘル。11-36「コロンブスを支援しなければ、11-37いずれ他国の君主が彼の到達する土地を支配することとなりましょうぞ。11-38我らが正しい信仰をその土地にもたらさなければ、11-39神の御心（みこころ）にもかなわぬでありましょうぞ」。11-40「でもお金がたくさんいるでしょう。11-41今は国庫（こっこ）にそんな余裕はありませんよ」。 11-42「確かに。二百万マラベディ（６億円）という巨額が必要でございます。11-43でもその費用は、この私が何とか工面（くめん）をいたしましょう」。11-44これでイサベル女王の心は決まった。11-45コロンブスは呼び戻され、両王（アラゴン王と女王）との間に協約を取り決め、11-46彼の計画はスペイン王国の国家事業として実現の運びとなった。 ---インターネット検索のキャッシュに残っていたもので、リンクを見たが、同じ記事は見当たらな かった。 引用先：ヨーロッパの中世-nifty homepage3.nifty.com/（ほにゃら：引用者が波型記号を入替）sirakawa/Coin/E024.htm キャッシュ 類似ページ2005年2月20日・・・１４９２年 コロンブスが、大西洋航海のために要した費用、２００ 万マラベディ（６億円）１５０７年 ラファエロが、アニョーロ・ドーニより受け取った「ドーニ家 のトンド」の制作費用、１４０ドウカート（１７００万円）１５１９年 スペイン王カルロス１世が 、・・・ 引用者：sasakura 2016/5/4 |
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| 謝辞ミチオ・自己研鑽資料 |
| 2016/5/4 （笹倉宗）聖母マリヤ福音教会代表 笹倉正義 通称：「オリジナル教会」 「ささくら修道会」 2017/3/4 |