（１１） （１１）
| 11-1教皇シクストウス四世は11-2この計画の細部を知らされていなかったようだが、11-3大司教を処刑されて11-4黙っているはずがなかった。11-5直（ただ）ちにフィレンツェ全市に聖務停止を命じ、11-6ロレンツオを破門の上、11-7その身柄（みがら）をローマに引き渡すよう11-8フィレンツェ政府に要求する。11-9その要求を拒否（きょひ）すれば・・・・11-10即（そく）戦争である。11-11ロレンツオは11-12自分が犠牲になると言ったが、11-13メディチ党で固めた政府が11-14そんなことを承知するはずがない。11-15戦端（せんたん）は開かれ、11-16ナポリ王国軍を主力とする11-17教皇軍が南から攻め上る。 11-18用意のできていなかった11-19フィレンツェ軍は旗色（はたいろ）が悪く、11-20国境地帯の砦（とりで）は次々に陥落（かんらく）、11-21それなのに11-22ミラノも11-23ベネチヤも言（げん）を左右にして11-24援軍を寄越さない。11-25ロレンツオ・デ・メディチは11-26八方（はっぽう）ふさがりの窮地（きゅうち）に落ちていた。11-27それでも粘（ねば）って11-28一年半（いちねんはん）戦闘は続いたが、11-29戦局は好転せず。11-30戦力を増強しようにも、11-31フィレンツェの金で雇われる兵士は11-32ことごとく破門する、11-33全員地獄行きだと11-34教皇が脅（おど）しつけているから、11-35思うに任せない。 11-36フィレンツェ市内にも11-37しだいに動揺が広がり始めている。11-38こうなれば11-39教皇軍の主力である11-40ナポリと話を付けるしかない。11-41だがナポリ王フェランテは11-42一筋縄（ひとすじなわ）で行く男ではない。11-43以前にも11-44有名とどろく傭兵（ようへい）隊長11-45ピッチニーノを客として招待（しょうたい）し、11-46その席で殺してしまった話は11-47誰でも知っている。11-48そんなところへ話しに行くのは、11-49死にに行くようなものだ。11-50だがローマへ行って火あぶりになりたくなければ、11-51ナポリへ行って話を付ける以外に道はない。11-52西暦１４７９年１２月、11-53ロレンツオは11-54単身マレンマの港から11-55海路ナポリへと向かう。 |
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| 謝辞ミチオ・自己研鑽資料 |
| 2016/5/1 （笹倉宗）聖母マリヤ福音教会代表 笹倉正義 通称：「オリジナル教会」 「ささくら修道会」 2017/3/3 |