（２）カトリック （２）カトリック
| 2-1イタリヤ王と教皇領国（りょうごく）、2-2この二つの世俗（せぞく）権力が合体（がったい）すれば、2-3当然（とうぜん）その分（ぶん）だけ強力（きょうりょく）となるし、2-4またカトリック教皇を思いのままに操（あやつ）ることができれば、2-5カール大帝（たいてい）（シャルルマーニュ）の場合のように2-6皇帝（こうてい）戴冠（たいかん）をすることも夢（ゆめ）ではなくなる。 2-7こういう計算（けいさん）があった上での結婚（けっこん）だったが、2-8それを実現（じつげん）するには、2-9超（こ）えねばならぬハードルがあった。2-10最大（さいだい）の問題（もんだい）は、2-11マローチヤの前夫（ぜんぷ）、2-12トスカーナ伯グイードが、2-13新郎（しんろう）となるべきウーゴの異母兄（いぼ・けい）だったことである。 2-14そのグイードはもう死んでいるので、2-15離婚（りこん）だのという問題はないかが、2-16教会法（きょうかいほう）では2-17兄弟（きょうだい）の寡婦（かふ：夫と死別して再婚しないでいる女性）と結婚することを明白（めいはく）に禁（きん）じている。2-18いくらマローチヤの権勢（けんせい）が強くとも、2-19その法を曲げることはできず、2-20いくらマローチヤのお実子（じっし）であっても、2-21教皇がそんな結婚を祝福することはできない相談（そうだん）である。 2-22困（こま）ったウーゴ王とマローチヤは2-23強引（ごういん）な策（さく）に出た。2-24グイードは実（じつ）の兄弟ではない、2-25出産（しゅっさん）時（じ）に助産婦（じょさん・ふ）が間違（まちが）えて、2-26別の子とすり替（かわ）ってしまったのだと強弁（きょうべん）し、2-27証言（しょうげん）をでっち上げ、2-28だから二人（ふたり）の結婚には何の問題もないはずだと、2-29マローチヤが教皇を説得する。 2-30教皇ヨハネス十一世が2-31そんな話を信じたかどうかは疑問だが、2-32少なくても信じたふりをして2-33その「事実（じじつ）」を公表（こうひょう）し、2-34みずから結婚式に出席（しゅっせき）して、2-35祝福を与えると発表した。 |
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| 謝辞ミチオ・自己研鑽資料 |
| 2014/9/1、2016/4/3 （笹倉宗）聖母マリヤ福音教会代表 笹倉正義 通称：「オリジナル教会」 「ささくら修道会」 2017/2/28 |