（第七十回）全教会の家主、ガイオ

１．聖歌１００「しずかに神と」

２．祈り
ハレルヤ。天の父なる神様、今日このように家族そろって御前に出て、礼拝できることを感謝します。ルカによる福音書によって、イエス様が神の子であり、イエス様をとおして私たちの救いが完成したことを学びたいと思います。私たちの心を開いて、いろいろと分かるようにしてください。イエス様のお名前を通して、御前にお祈りします。アーメン。

３．聖書朗読
１）使徒行伝のガイオ
（使徒行伝）19-28これを聞くと、人々は怒りに燃え、大声で「大いなるかな、エペソ人のアルテミス」と叫びつづけた。19-29そして、町中が大混乱に陥り、人々はパウロの道連れであるマケドニヤ人ガイオとアリスタルコとを捕らえて、いっせいに劇場へなだれ込んだ。19-30パウロは群衆の中にはいって行こうとしたが、弟子たちがそれをさせなかった。

２）パウロの手紙のガイオ
（ローマ人への手紙）16-23わたしと全教会との家主ガイオから、あなたがたによろしく。市の会計係エラストと兄弟クワルトから、あなたがたによろしく。

（コリント人への第一の手紙）1-12はっきり言うと、あなたがたがそれぞれ、「わたしはパウロにつく」「わたしはアポロに」「わたしはケパに」「わたしはキリストに」と言い合っていることである。1-13キリストは、いくつにも分けられたのか。パウロは、あなたがたのために十字架につけられたことがあるのか。それとも、あなたがたは、パウロの名によってバブテスマを受けたのか。1-14わたしは感謝しているが、クリスポとガイオ以外には、あなたがたのうちのだれにも、バブテスマを授けたことがない。1-15それはあなたがたがわたしの名によってバブテスマを受けたのだと、だれにも言われることのないためである。

３）ヨハネの手紙のガイオ
（ヨハネの第三の手紙）1-1長老のわたしから、真実に愛している親愛なるガイオへ。1-2愛する者よ。あなたのたましいがいつも恵まれていると同じく、あなたがすべてのことに恵まれ、またすこやかであるようにと、わたしは祈っている。1-3兄弟たちがきて、あなたが真理に生きていることを、あかししてくれたので、ひじょうに喜んでいる。事実、あなたは真理のうちを歩いているのである。
＜中略＞
1-5愛する者よ。あなたが、兄弟たち、しかも旅先にある者につくしていることは、みな真実なわざである。1-6彼らは、諸教会で、あなたの愛についてあかしをした。それらの人々を、神のみこころにかなうように送り出してくれたら、それは願わしいことである。1-7彼らは、御名のために旅立った者であって、異邦人からは何も受けていない。1-8それだから、わたしたちは、真理のための同労者となるように、こういう人々を助けねばならない。

４．解説
このガイオ（兄）は、マケドニア出身のユダヤ人で、豪商です。離散のユダヤ人ですが、事業に成功した人物であり、終末論には共感しませんでした。この世の愛に強い意志を示した人物像が浮かびます。パウロもヨハネも終末論者ですが、最大のスポンサーであるガイオには一目置かねばなりませんでした。事業に成功した彼は、テオピロと同じような境地にあったと推測できます。ガイオはルカとも話す機会が多々あったはずで、テオピロや聖母マリヤのことを聞き、ルカの人柄も見抜いて、信仰の友となっていたことの推測は容易です。ヨハネの文書の写本が残ったというのは、このガイオ財団−ルカ医師団の組織を抜きにしては考えにくいことです。

ガイオは、全教会の家主であり、パウロ自らが洗礼を授けた数少ない信徒の一人です。パウロが捕われ、カイザリヤでの二年間の獄中生活を経て、ローマに送られたとき、ガイオとプリスキラのエペソの教会は、危機にさらされていました。パウロの愛弟子テモテは線が細すぎました。パウロあってのテモテでしかありません。

長老のヨハネのいるエルサレム教会は、ガラテヤ書のような過激な発言をするパウロを支持できませんでした。しかし、ヨハネとしては、このエペソ教会の二人こそ、現在のトルコ地域の宣教に不可欠な人材でした。

新約聖書の原本は、非常に短い期間に、狭い地域で書かれています。キリスト教ビッグバンの西暦３０年あたりから、西暦６０年ぐらいまでの間です。いずれにしても、このガイオは一般的なユダヤ人のイメージを払拭するような人物であり、キリスト教拡大の基礎を築いた一人です。それは、文書（原本の写本）の保管です。この人も、パウロの洗礼を受け、聖霊に満たされたはずです。彼は、ますます富める者となって、その後のローマ宣教の財務に貢献しました。ルカが、医師団を率いて、ローマの貴婦人たちに聖母マリヤの話をしたように、それぞれの才能を発揮したのです。

５．祈り
この一週間もまた家族みんなが、神様の中で元気に過ごせるように、助けてください。明るい所、広いところに導いてください。天のおとうさま、イエスさまのお名前を通して、み前にお祈りします。アーメン。

６．賛美歌１２３「ナザレのむらにて」 
　
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2011/8/13　聖母マリヤ福音教会
2011/8/24、2014/2/16(アリスタリコ->アリスタルコ)