１７．施しと改心 １７．施しと改心
| 17-1主は、土から人間をつくり、 再び土にと立ちもどらせる。 17-2主は一定の日と時と、 そして地上のものへの権利を人間に与え、 17-3ご自分と同じように人間に力をまとわせ、 ご自分にかたどって人間をつくられた。 ---ギリシャの神々は人間の形をしている。ペルシャの神々は、鳥や獣を模し、人を超えた能力にあやかろうとした。ユダヤの神には形がない。人間が神のかたちに造られたというが、人間には尊い者や卑しい者がいるぞ。それならマケドニヤのギリシャ神の方がすっきりしている。このように考えるのが哲学というものだ。 17-4神は、被造物に人間への恐怖を吹きこまれ、 人間は猛獣と鳥を支配する。 17-5（空白） 17-6そして、口、舌、目、耳、 考えるための心を人間に与え、 17-7知識と分別を与え、 善と悪を教え、 17-8人間の心にご自分の光を与え、 そのみ業の威力を示された。 ---これは律法とその抑圧の下、イエスによって実現した。イエスは、少年時代には両親にお仕えになった、と「ルカによる福音書」に書かれている。そして、洗礼者ヨハネから洗礼を受けて、その頭上に聖霊が下ったのである。多くの人が罪を洗われたが、彼らに聖霊が下ることはなかった。 この後、ヨハネはヘロデに捕えられたから、そこにも神意があったのである。イエスの十字架の後、エルサレムは陥落してしばし廃墟となったから、そこにも神意が見られる。 ここに書かれている神とは、ユダヤの神エホバである。単に「一神教の唯一の神」であり全世界の神、と思ってはユダヤ教と聖書を読み誤る。彼らユダヤ人の神は民族神であって万民のものではない。キリスト教の「父なる神」が民族を超えた唯一神である。「父なる神」からすれば、エホバはその一部分にすぎないことを認識すべきである。 17-9（空白） 17-10だから、人間は、神のみ業の不思議を物語り、 聖なる者のみ名をたたえる。 17-11神は、また、人間に知恵を与え、 生命の法を授け、 17-12人間と永遠の契約を結び、 その決定を知らせられた。 ---ノア（ユダヤ人の祖）とエホバの契約である。 （創世記） 9-12さらに神は言われた、「これはわたしと、あなたがた及びあなたがたと共にいるすべての生き物との間に世々かぎりなく、わたしが立てる契約のしるしである。9-13すなわち、わたしは雲の中に、にじを置く。これがわたしと地との間の契約のしるしとなる。 17-13人間の目は神の威力をながめ、 その耳は壮大な神のみ声を聞いた。 17-14神は「すべての悪を避けよ」と言われ、 隣人へのおきてを教えられた。 17-15神は、人間の道をたえず見られ、 その御目の前には、隠れるところがない。 17-16（空白） 17-17神は、各民族に一人の君主を定められたが、 イスラエルは主の下にある。 17-18（空白） 17-19彼らの行いはみな太陽のように神の御目の前にある、 神の御目は、いつも彼らの道にとめられている。 17-20彼らの不正は神のみ前に隠れず、 そのすべての罪もみ前にある。 17-21（空白） 17-22人間のする施しは、神にとって判に等しく、 人間の行う慈善を、神はつぼみのように心にとめられる。 17-23いつか、神は立って彼らに報い、 その報いを彼らの頭上に置き、 17-24改心する人々を慰められる。 17-25主に立ちもどり、罪をふり捨て、 み顔の前で祈り、侮辱することをやめよ。 17-26いと高き者に立ちもどり、不正に背を向け、 強く、悪を憎め。 17-27生きている人間が神の光栄をうたわなければ、 黄泉で、だれがいと高き者をたたえよう。 115-16天は主の天である。 しかし地は人の子らに与えられた。 17-28すでにいない者のように、死人には神をたたえることができない。 主に光栄をうたうのは、生きている者、健康な者である。 （詩篇） 88-10あなたは死んだ者のために 奇跡を行われるでしょうか。 なき人のたましいは起きあがって あなたをほめたたえるでしょうか。［セラ 88-11あなたのいつくしみは墓の中に、 あなたのまことは滅びのなかに、 宣べ伝えられるでしょうか。 88-12あなたの奇跡は暗やみに、 あなたの義は忘れの国に知られるでしょうか。 88-13しかし主よ、わたしはあなたに呼ばわります。 あしたに、わが祈をあなたのみ前にささげます。 88-14主よ、なぜ、あなたはわたしを捨てられるのですか。 なぜ、わたしにみ顔を隠されるのですか。 115-17死んだ者も、音なき所に下る者も、 主をほめたたえることはない。 115-18しかし、われらは今より、とこしえに至るまで、 主をほめまつるであろう。 主をほめたたえよ。 17-29主のあわれみ、 改心する人へのそのゆるしの偉大さよ。 ---ユダヤ人ならば、罪の赦しには血の代価が必要であることがわかるはず。血によらなけば罪の贖いはない。これを書いているのは、神殿の行事を尊ばない、離散のユダヤ人ということになる。 17-30人間には、すべてのことができるのではない、 人間の子らは死を免れえないのだから。 17-31太陽よりも輝かしいものがあろうか。しかし、太陽といえども姿を隠す。 血と肉は悪しか養えない。 17-32高い天空の力を支えるのは神である。 人間はみな土と灰にすぎない。 |
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