ふーん　マイコン・キットTK-85

今、2019年の情報化は、なんでもかんでも、「ＡＩ（エーアイ）」に集約される。およそ４５年前の「情報化革命」の旗手は「マイコン」だった。皆、「時代に乗り遅れまい」に振り回された。そのひとつが、このマイコン・キットだった。写真は、組み立て完成品である。それを操作するだけでも難しいのに、これはＩＣ部品をハンダ付けから始めないといけない。ハンダごてを使ったことのない普通の人間にできることじゃない。完成品に仕上げるのは、個人の責任なのである。 プログラムはマシン語である。2進数、16進数がわからないと、プログラムは不可能である。ＣＰＵの中身のプログラム・カウンタ、レジスタの役割がわからないといけない。プログラムは、ＲＯＭに書き込まねばならないが、ＲＯＭライターという特殊な装置が必要である。 こうしてみると、ＣＰＵ８０８５（インテル製）だけにしても、かなりの技術資料を読まないといけない。また、マシン語プログラミングの方法も知らなくてはならない。それらの資料は、付属してはいないだろう。（買わなかったから、そこはわからない） つまり、普通の人間にできるわけはないのに、「マイコン時代」にまどわされて、つい買ってしまった人も多かったであろう。でも、ちゃんと読めば、ただの教材であり、普通の人間のスキル・アップにはそぐわないことがわかる。 情報化のために、普通の人間が、使うことのできる装置は、ＢＡＳＩＣ（ベーシック）言語の使えるもの、パソコンの登場を待つ必要があった。

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ページ制作者：　笹倉　正義
2019/7/23、24