キリスト教の礼拝

キリスト教の礼拝

キリスト教会	教会はイエス・キリストの身体です。教会の信徒は、その役割を分担することで、イエス・キリストを形作ります。ローマ12-4なぜなら、一つのからだにたくさんの肢体があるが、それらの肢体がみな同じ働きをしてはいないように、12-5わたしたちも数は多いが、キリストにあって一つのからだであり、また各自は互いに肢体だからである。12-6このように、わたしたちは与えられた恵みによって、それぞれ異なった賜物を持っているので、もし、それが預言であれば、信仰の程度に応じて預言をし、12-7奉仕であれば奉仕をし、また教える者であれば教え、12-8勧める者であれば勧め、寄付する者は惜しみなく寄付し、指導する者は熱心に指導し、慈善をするものは快く慈善をすべきである。初期の教会は、借家や家庭が集会の中心でした。マタイ18-20「ふたりまたは三人が、わたしの名によって集まっている所には、わたしもその中にいるのである」。
礼拝	信仰を同じにする者が教会に集い、礼拝できることは、すばらしいことです。一人では世のわずらいにかき消されそうな御霊の力が、集会ではトランジスタ作用で増幅されて、真の幸福を得られます。信者を幸福にすることが、牧者の務めです。キリスト教会の礼拝は、日曜日の午前中が多いです。ちなみに、教会では、日曜日は聖日と呼び、週の初めの日になります。六日働いて後、休む日ではありません。礼拝は、プロテスタント系教会の場合、賛美（賛美歌や聖歌を歌う）、祈り、牧師のお話、献金などで構成されます。月に一度、聖餐（せいさん）式をします。聖餐式は、イエスの肉を象徴するパンと、血を象徴する赤ぶどう酒をいただいて、イエス・キリストの苦難を偲ぶひと時です。パンといっても普通は、サイコロ程度の大きさです。ルカ22-17そして杯を取り、感謝して言われた、「これを取って、互いに分けて飲め、22-18あなたがたに言っておくが、今からのち神の国が来るまでは、わたしはぶどうの実から造ったものを、いっさい飲まない」。22-19またパンを取り、感謝してこれをさき、弟子たちに与えて言われた、「これは、あなたがたのために与えるわたしのからだである。わたしを記念するため、このように行いなさい」。22-20食事ののち、杯も同じ様にして言われた、「この杯は、あなたがたのために流すわたしの血で立てられる新しい契約である」。
牧師、神父、主教	プロテスタントの福音的教会では、教会の代表者を牧師と呼びます。ローマ帝国立キリスト教会を源とする西方教会（カトリック）では、神父と呼びます。また、東方教会（オーソドックス）では、主教と呼びます。両方とも皇帝の庇護の下に建てた立派な聖堂を持ちます。帝国おかかえのキリスト教会の建物は、皇帝の戴冠式をする神聖な場所でもあり、皇帝の資金援助のもと、堂々とした聖堂になりました。プロテスタント系教会は、民衆の教会であり、権力者の庇護もないので、聖堂はありません。
政治的利用	キリスト教伝来以前の日本でも、仏教徒が政治的に利用され、全員が虐殺された歴史があります。カトリック国から伝来したキリシタンも、勢力が拡大すると、政治的不満分子に利用されました。たとえば島原の乱が有名です。信徒が巻き込まれて、全員虐殺されました。徳川幕府は、その背後にある強国を警戒し、キリシタンを徹底的に弾圧し、鎖国してしまいました。交易による経済活動よりも、戦乱のない世の継続を優先しました。大きな勢力になっても、政治的に利用されず、しかも国家の精神面を支えるキリスト教会でありたいものです。幸せになるために、イエス・キリストを信じた人々を裏切るような教会は、キリスト教会ではありません。マタイ13-29彼は言った、「いや、毒麦を集めようとして、麦も一緒に抜くかも知れない。13-30収穫まで、両方とも育つままにしておけ。
無意味な祈り	たとえば、核兵器廃絶を神に祈っても、無効です。表向き、核爆弾の使用許可権限は大統領にあります。しかし、実際の権限は、大統領の心の奥底を覗き、これを支配できる、神の御手にあります。審判の日のために、元々神が用意されたものかも知れないのに、廃絶を祈ってどうするのですか。それよりも、教会は人々に悔改めを宣べ伝える一方で、審判の日に備えるべきです。日本人は、唯一の被爆国民であるのに、核シェルターを造ろうという発想さえありません。審判の日、それは誰にも分かりません。可能性として、核戦争があります。もちろん、大型恐竜を全滅させた隕石衝突もあります。むしろ、起こった時の規模が小さいこと（神の怒りの小さいこと）を祈りましょう。ローマ11-20まさに、そのとおりである。彼らは不信仰のゆえに切り去られ、あなたは信仰のゆえに立っているのである。高ぶった思いをいだかないで、むしろ恐れなさい。11-21もし神が元木の枝を惜しまなかったとすれば、あなたを惜しむようなことはないであろう。11-22神の慈愛と峻厳とを見よ。ローマ11-32すなわち、神はすべての人をあわれむために、すべての人を不従順の中に閉じ込めたのである。11-33ああ深いかな、神の知恵と知識の富は。そのさばきは窮めがたく、その道は測りがたい。マタイ18-19また、よく言っておく。もしあなたがたのうちのふたりが、どんな願い事についても地上で心を合わせるなら、天にいますわたしの父はそれをかなえて下さるであろう。
聖書の勉強会	ほとんどの教会は、礼拝とは別に、聖書の勉強会や、日曜学校などを開催しています。
教会の財源	教会を建設し維持するには、資金が必要です。建設費、設備管理費、消耗品、雑費、人件費、光熱費、通信費、などの支払いをする必要があります。寄付金、献金、事業費でまかないます。国家や事業者による大口の寄付などがないと、資金に余裕ができません。収入のある、一般教会員が増えればいいのですが、中々むづかしいという問題があります。
献金	信徒は月々の分と、週の礼拝で献金します。額は、決まっていません。
家庭礼拝のすすめ	「キリスト教会」は実にさまざまです。特にプロテスタントの教会の名前はまちまちで、名前でその教会の中身を推し量ることが困難な場合があります。そこで、教会に行くのがためらわれるようなら、その時が来るまで、自宅での礼拝をおすすめします。（一人）→（夫婦）→（家族）のように、末ひろがりになったら素晴らしいです。新約聖書の言葉を家族で共有している家庭は、岩の上に土台を据えた家のように、まさかの時に備えたものであるでしょう。子供たちも中学生ぐらいになったら、親から離れていくので、それまでが家庭礼拝の適齢期です。全員が自分の聖書と賛美歌を持って、毎夕の輪読のひと時もきっといい思い出になります。両親もまだ若く、皆で読んだ御言葉は、子供たちの心に残り続け、魂のふるさとになるでしょう。
家庭礼拝	１．本日の礼拝の式次第を作成する。壁に貼る。２．開会の言葉３．賛美「聖歌または賛美歌」４．祈り５．本日のみ言葉、聖書朗読（日本聖書教会　口語訳聖書）６．メッセージ。家族の近況も書いておくと良い。７．賛美８．閉会の言葉
お祈り	この世では、自分に、家族に、さまざまな出来事が起こります。自分を過信している時や、自己中心になっている時に、それが良くない結果になる傾向があります。そこで、お祈りに、「明るいところ、広いところ、小川のある緑の地にお導きください」といった、導きの願いを付け加えてみたらどうでしょう。私たちは、いつも広い道の真ん中を歩いているつもりでいますが、往々にして、がけっぷちを歩いていることが多いのです。そんな時、「おっと、あぶない」と気がつけば、仮に事故があっても被害が少なく済むでしょう。そんな時、祈りの効き目を感じるでしょう。
戻れる所	家族の中の一人が、ふと迷い出たとしても、正気に戻った時に、戻れるところが欲しいです。「家族で礼拝していた時が一番幸せだった」と思ったら、そこに戻ってこれるようにしておくのです。クリスチャンの家庭の強みは、悔改めの赦しと、復活の力があることです。人がなあなあで許すのではなく、神が罪をちゃらにして、真っ白にしてくださるのです。マタイ18-21そのとき、ペテロがイエスのもとにきて言った、「主よ、兄弟がわたしに対して罪を犯した場合、幾たびゆるさねばなりませんか。七たびまでですか」。18-22イエスは彼に言われた、「わたしは七たびまでとは言わない。七たびを七十倍するまでにしなさい」。ルカ15-20そこで立って、父のところへ出かけた。まだ遠く離れていたのに、父は彼をみとめ、哀れに思って走り寄り、その首をだいて接吻した。

赤字の部分は、日本聖書協会の　口語訳聖書からの引用です。
2010/X/X、2010/10/16